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ロッキーのプロフィール

犬種 シェットランドシープドック
毛色 セーブル
性別 オス
生年月日 1983年6月30日
名前 ロッキー
血統書名 Adolf of Madam Shaggy
T.CH.取得日 1985、12、5
                 
 ロッキーとの出会い


私は小さい頃に3回ほど犬に噛み付かれたことがあり、実は犬が大嫌いで怖いのです。
私が犬を怖がるので息子も4歳位の時に子犬に追いかけられて
壁に張り付いて大きな声で泣いていた事がありました。

幼稚園の年長組になった頃(19年前)、息子が犬を欲しがるようになりました。
ちょうどその頃ご近所で車上狙いが多発して我家も被害を受けた事がありました。
そこで犬を飼ったらどうかと言うことになり、ご近所でシェパード犬の赤ちゃんが
産まれたので息子を連れて見せてもらいに行きました。
普段は大人しいシェパード犬ですが、お産の後という事もあり
私達に「ワン」と一声吠えました。
大型犬ですし、吠えられたこともあり息子が怖がってしまいシェパード犬はやめました。

そこで、どの犬なら平気かといろいろと考えていくうちに子供のころに見た「名犬ラッシー」を思い出し、
ラッシーのイメージでコリー犬ならば平気かもしれないと思いました。
でも、初めて犬を飼うのに大型犬では無理だろうということになって
容姿の似ているシェットランドシープドックに決まりました。

       そんな経緯で犬を飼うことに決めたのですが、どこで犬を買ったら良いのか
分らなく、そんな時に地域新聞の「シェルティ生まれています。」の欄を見て 
早速、子犬を見せてもらいに行くことしました。

そちらのお家には、可愛い子犬が4頭いました。
その中の一番大きくておっとりとしている子犬を息子が気に入ってしまいました。
一度、家に帰ってお父さんとも相談してからにしようと言っても
「どうしてもこの子犬が良い」と言うことを聞きません。
そんなにもその子犬が良いのならば息子の気持ちを尊重しようと、
譲ってもらうようにお願いしました。


その子犬はそちらのお宅のお嬢さんたちが家に残そうと思っていた子犬だったそうで、
お嬢さんたちには他の子犬にしてと泣かれますし、息子は離そうとしないので困ってしまいました。
「絶対に大切に育てますから、お願いします。」と頼み込んで
1983年8月7日 日曜日 (生後38日) 
子犬は家族の一員になりました。


どんな名前にしようか考えた末にロッキー山脈の雄大なイメージから
ロッキーと名付けました。
ロッキーを連れて帰る車中でも側に近寄られるとまだ怖くて
子犬を抱っこも出来ない私でした。

ロッキーとの生活

ロッキーを家に連れてきてから、大慌てでホームセンターへ行き
餌を入れる食器や、いろいろな犬具を買い揃え、犬小屋も注文してきました。
兎に角何にもない状態でロッキーを迎えたのでした。
(後に我家の庭は犬が快適に、外部から悪戯されないようにと何度か犬舎を移動したりと
いろいろと大変でしたが今となっては懐かしい思い出です。)

その晩は、部屋の中のダンボールにタオルを敷いたところにロッキーを寝かせました。
犬舎が届くまでの間、昼間は外のテラスのところで夜は家の中で過ごしていました。

ロッキーはすぐにじゃれてガウガウします。
子供たちが居ない時など洗濯物を干していると私の足にガウガウします。
最初それが怖くてロッキーの世話をするとき恐る恐るやっていました。
でも、毎日ロッキーと一緒に居るとだんだん慣れてきて怖さは無くなっていきました。
そのうちに、ロッキーが可愛くて可愛くてしかたなくなりました。

ロッキーはいたずらもいっぱいしました。
何でも食べたがる子で、歯ブラシを2本食べたことやサンダル、スリッパ、
タオルで遊んであげた後タオルをくちゃくちゃして1本食べたこともあります。
あるとき、観葉植物の木をすべて食べ、土に混ぜてあった化成肥料も一緒に食べてしまいました。
この時は急いで獣医さんに連れて行き注射を打ってもらいました。

我家にとってロッキーとの毎日の生活はとっても楽しいものでした。
ロッキーが車酔いするといけないので、毎日車に乗せてドライブに連れて行きました。
子供たちの習い事の送り迎えにもロッキーを胸の所に入れて運転しながら連れて行きました。
車に乗ることがとっても大好きになりましたが、後に困ったことになりました。
ロッキーが大きくなってからもハンドルと私の間に入ってきてしまい
運転するのに危険で何度怒ったことでしょうか。無知な飼い主が悪いのですが・・・

ロッキーはとっても甘ったれで一人でお留守番ができません。
子供の習い事の送り迎えやお使いなどで留守番をさせると、
私が帰ってくるまでの間ワンワンワンとずーっと鳴いているそうです。
(ご近所の人に教えてもらいました。)



困った私はその時にかかっていた獣医さんに相談しました。
獣医さんからは、多頭飼いを勧められてもう1頭飼うことに決めました。
オス同士よりはメスの方がいいとのことで、メスのシェルティを探してもらいました。
それがレディです。


ロッキーとレディはすぐに仲良くなりました。
ロッキーとレディは外飼いで庭で自由に暮らしていました。
夜は外の犬舎で寝ていました。ご飯もテラスで食べていました。

暑い夏の日などはよく庭に穴を掘ってお腹を冷やしていました。
寒い冬は、日差しの良く当たる場所を探したり、兎に角自由に暮らしていました。

雷や台風の時には家の中の玄関に入れましたが、
そうすると廊下で2頭で運動会をしていました。

ロッキーが嫌いなのは、雷や花火、掃除機、
プロパンガス屋さんの配達の時のボンベがぶつかる音です。

好きなのは、食べること。芝刈り機にじゃれること。レディと遊ぶこと。
ドライブ。家族といっしょにいること。
ロッキーは人も犬も大好きで、獣医さんや訓練士さんも大好きでした。

ロッキーの困ったところは・・・
2頭はとても仲が良いのですが、ロッキーは家族を独り占めにしたいために
家族の誰かが「レディを呼ぶ」とその間に割って入って邪魔をします。


ロッキーは常に自分が一番で自分だけを触って欲しい為に
レディが私達の側へ行こうとするとそれも邪魔をします。

ロッキーの独占欲にレディがいじけてしまい、
このことが原因でレディは人見知りをするようになりました。
レディは訓練士さんと家族以外には心を許すことはありませんでした。
そして、ロッキーの独占欲は亡くなる日まで続きました。


ロッキー訓練所へ

ロッキーが6ヶ月になる頃、自我が芽生えてきて
甘ったれで我侭になっていきました。

夜は外の犬舎で眠りますが、寂しいのか?または遊びたいのかワンワンと鳴いて
私達を呼ぶようになり、叱っても中々吠えるのを止めさせる事が出来ずにいました。
一度、明方うるさく鳴くのでスリッパで叩いた事がありますが、
今度はロッキーがいじけてしまいその後のフォローが上手く出来なかったことがありました。
我家は住宅街にあるので吠えるとご近所に迷惑がかかってしまいます。
その為にいろいろな事もありましたので、少し神経質になっていました。

初めて飼った犬なのでしつけの仕方も分らず、
幼稚園児が世話をするにしてもしつけが出来てなければ
散歩に連れて行かせることも出来ないし、無駄吠えのこともあったので
電話帳で訓練所を探しだして
色々と相談したうえでロッキーを委託訓練に出すことに決めました。


そして、生後6ヶ月半に家庭犬の訓練を受ける為に訓練所に入りました。
訓練所へロッキーを預けて帰る時に「クゥーンクゥーン」と切なそうに鳴かれて
後ろ髪を惹かれる思いで私は泣きながら帰路に着いたのを覚えています。
最初の2週間は面会ができません。
家にいても心配で堪りませんでした。
2週間後に面会に行った時にはとっても喜んでくれました。
ロッキーは甘ったれで私たちが帰った後もずーっと鳴いていたので、
訓練士さんがロッキーが慣れるまで夜は一緒に抱いて寝てくれたそうです。

訓練士さんが優しかったので、訓練が終った後もロッキーにとって
訓練所は大好きな場所でした。
(我家を留守にする時にはロッキーもレディも訓練所へ預けていました。)

訓練の順応性が高かったので、私達も競技会へチャレンジさせたくなり、
初等科、中等科の試験も受けて競技会へ出場して、
トレーニングチャンピオンを完成させました。


訓練を終えて帰って来た時には、幼稚園児が一人で散歩に連れて行くことや
世話が出来るようになりました。
嫌いな物に対して吠える事はありましたが、「静かに、やめ」の声を掛けると
吠えるのを止め、無駄吠えはなくなりました。

一度、散歩中にロッキーが他の犬に噛み付かれたこともありましたが、
ロッキーはじっとして、自分から攻撃をすることはありませんでした。
相手の犬はセントバーナード犬でまだ幼犬でしたので、大事には至りませんでしたが、
訓練が入っていなかったらロッキーが逃げて車に轢かれたり、
喧嘩になってもっとひどい怪我になっていたかも知れません。
訓練を受けたことでじっと我慢するロッキーはかわいそうでしたが、
大きな事故にならなかったのは良かったと思います。

ロッキーは亡くなるまで人の言うことを良く聞く賢い犬でした。

ロッキー、パパになる。



やがて、ロッキーとレディの間に6回の出産で
37頭の子供たちが産まれました。

ロッキーは赤ちゃんたちにとても優しく、
噛み付かれても
嫌な顔をせず、よく面倒を見ていました。
優しいロッキーパパです。

賑やかで一番幸せな時きだったかもしれません。



ロッキーが8歳になり、レディとの交配を
避けるために去勢をしました。

去勢した頃からロッキーが太りだし、
ちょっと遠出の散歩に行くと唇が紫色になり
「はぁーはぁー」と苦しそうでした。

獣医さんに指導されダイエットを試みたのですが、
なかなか体重が落ちませんでした。
食事もダイエットのフードにしたり、
散歩で歩く距離を伸ばしたりしましたが
痩せることはありませんでした。


1993年6月26日(土)
ロッキー虹の橋へ
PM7:30頃ごはんを食べ終えて、レディといっしょに庭で遊んでいました。
いつもと同じで特に変わったところもありませんでした。

PM8:00少し前に家族が帰ってきた時に庭にレディしか見当たらなかったので
家の中に入る前に庭のほうに回ってみると
ロッキーが木戸に持たれかかるように横になっていたそうです。
「ロッキー何とぼけて寝ているんだ、ロッキー」と声を掛けても起きようとしないので
側によってよく見ると身体はまだ温かく柔らかかったのですが
もうすでに呼吸をしていなかったそうです。

庭から縁台のところへロッキーを抱きかかえてきて、
私と娘にロッキーが死んでいると告げました。
「何冗談を言っているのよ」「ついさっきまでレディと遊んでいたのよ」「ふざけないでよ」・・・
私はロッキーが死んでいるなんて信じられずパニックを起こしていました。

娘はまだ温かいロッキーの身体を擦っていました。
そして、舌が垂れ下がった口の中に入っていた蟻を取り出して、
泣きながらきれいにロッキーの顔を拭いていました。
私は慌てて獣医さんに電話を掛けました。
今思えば亡くなった者が生き返る訳がないのに、診察をして欲しいとお願いしたのを覚えています。

30分前までは、そこでご飯を食べてレディといっしょに元気に走り回っていたのに・・・
目の前で起きている光景が信じられなくて、でも、段々とロッキーの身体は硬直していきました。

パニックにはなっていながらも、ロッキーを安置する為にダンボール箱をもらって来て
ロッキーの身体が入るように箱を作り変えて、きれいなタオルを敷いてその中に寝かせました。

そうこうしている所にロッキーの飼い主でもある息子が帰ってきました。
息子が出かけるときには元気に見送ってくれたロッキーが死んだことが信じられないようで
彼もパニックになっていました。
泣きながらロッキーの毛を櫛で優しく整えて、櫛についたロッキーの被毛をまるで形見分けのように
そっとしまったのを覚えています。
後日、彼が申すには「人生で一番悲しい出来事だった」とのことでした。

一晩中、ロッキーの側でお線香を絶やさずロッキーの顔を見つめながら
「どうしてこんなになっちゃったの」「もっと気をつければ良かったのに」
「10歳の誕生日になったら家の中で一緒に暮らすはずだったのに」
「もっと早く家の中で暮らしていたらこんなことにはならなかったかも知れないのに」
「私が仕事をしていないでいつも一緒に居たら違っていたかも」
次から次へとロッキーへの後悔の気持ちで胸が押し潰されそうでした。
出来ることならばロッキーを剥製にしたいと思いました。その願いは叶いませんでしたが・・・

翌朝、ロッキーを火葬にする為にペット霊園に子供たちと行き一緒にお骨上げをしました。
通常、1時間で骨になるそうですがロッキーは1時間半もかかりました。
ロッキーの内臓に油が多かったので時間がかかったと言われました。

このことを伺い、なおさら自分を責めました。
太っているロッキーの健康管理をしっかりとして、ダイエットを成功させていたら
こんなに早く死なせることもなかったのに・・・
「後4日で10歳のお誕生日だったのに、お誕生日も迎えさせられなかったね。
ごめんね。ごめんね。お母さんもロッキーと一緒に逝きたいよ。」

小さな骨壷に入ったロッキーを連れて家に帰りました。
家に帰っても、ロッキーの姿を探し回り悲しくて申し訳なくて辛い日々を過ごしました。
このことは8年経った今でも悲しくてロッキーには申し訳ないと思っています。

ロッキーの写真を持って大好きだった訓練所と獣医さんの所へお別れを言いに行きました。

その時に獣医さんが「心筋梗塞のようなもので一瞬の事なので
ロッキーは苦しまなかった。」と言ってくださいました。
今はその言葉だけが救いです。

あまりにも突然のロッキーとの別れでした。

     

ありがとうロッキー

ロッキーは、10歳のお誕生日の4日前に
突然逝ってしまいました。
10歳になったらレディといっしょにお家の中で
暮らす事になっていたのに・・・

とっても仲の良かったレディは、1週間位食欲も無く
元気も無く、庭に出てはロッキーを探していました。

私たち家族にとっても、レディにとっても
かけがえのない
大切なロッキーでした。

ロッキーのことは一生忘れません。
あなたに出会えて本当に幸せでした。

虹の橋で待っててね。


ありがとうロッキー

安らかに

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